Wednesday, May 16, 2018 12:10 PM

米大統領聴取巡り攻防 ロシア疑惑、検察官任命1年

 トランプ政権のロシア疑惑を捜査する特別検察官に、連邦捜査局(FBI)のロバート・モラー元長官が任命されて17日で丸1年。これまでにフリン元大統領補佐官ら側近を含む19人とロシア企業3社が起訴され、政権の火種としてくすぶり続けている。焦点は米大統領選に介入したとされるロシア政府とトランプ陣営の関係や、トランプ氏の言動が弾劾訴追の根拠となり得る「司法妨害」に当たるかどうか。大統領の直接聴取を求めるモラー氏と弁護団の攻防が激しくなってきた。

 モラー氏は大統領を召喚し、連邦大陪審で証言させる選択肢をちらつかせて圧力をかけている。捜査を「魔女狩り」と非難するトランプ氏は、連邦検察官を務めた経験を持つ盟友のジュリアーニ元ニューヨーク市長を4月に弁護団に迎えた。

 大統領が直接聴取に応じることに、弁護団は消極的。トランプ氏が奔放な発言で疑惑を深めたり、偽証罪に問われたりするような事態を恐れているようだ。ジュリアーニ氏はAP通信に、6月12日の米朝首脳会談後に対応方針が決まるだろうと語っている。(共同)