Tuesday, May 29, 2018 11:26 AM

米朝6月会談へ本格交渉 残り2週間、非核化焦点

 史上初の米朝首脳会談実現に向けた両国の実務者協議は28日、南北軍事境界線がある板門店で2日目の折衝に入った。トランプ大統領と金正恩朝鮮労働党委員長が当初予定通り6月12日のシンガポール開催に意欲を示す一方、焦点の非核化を巡る双方の隔たりは埋まっていない。残り2週間の集中協議で核撤去や検証作業に関する妥協点を見いだせるか、交渉は正念場を迎えた。

 消息筋によると、正恩氏の「執事」とも呼ばれるキム・チャンソン国務委員会部長が28日、平壌から北京へ入り、シンガポール行きの航空機に乗り換えた。キム氏が乗ったとみられる航空機は28日深夜、シンガポールに到着した。米側は首脳会談の会場整備などの担当者らをシンガポールに派遣しており、板門店での協議と並行して、会談の進行や身辺警護など事務的な課題を協議するとみられる。

 米国務省で北朝鮮担当特別代表を務めたソン・キム駐フィリピン大使が率いる米代表団は、27日から板門店で崔善姫外務次官らと協議を始めた。ワシントン・ポスト紙によると、協議は29日までの予定。トランプ氏はツイッターで代表団派遣に言及し、首脳会談の準備が急ピッチで進んでいると強調した。(共同)