Wednesday, May 30, 2018 10:37 AM

栃ノ心関、「親方の教え」 異例の口上、感謝込め

 汗だくで、師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)への感謝を込めた。新大関となった栃ノ心関が30日、東京都墨田区の春日野部屋で昇進伝達式を無事に終え「緊張した。(口上を)言えるかなと思っていた」と胸をなで下ろした。

 注目の口上では、異例とも言える「親方の教え」という言葉にこだわった。育ててもらった春日野親方への思いだった。

 ジョージアから来日して18歳で初土俵を踏んだ。当初は「立ち合い」の意味も知らなかったというほど相撲も日本語も分からず、不安だらけだった。「自分は日本人じゃない。親方にゼロから教えてもらった。番付が上がっても、これからも教えてもらうことに変わりはない」と語る。栃ノ心関と口上の内容を話し合っていた春日野親方は最初、「親方の教え」の文言を入れることを遠慮したが、本人の強い希望を受け入れた。

 29日夕方に口上が決まると、栃ノ心関は部屋関係者にローマ字で無料通信アプリLINE(ライン)に送ってもらい何百回と練習したという。それでも失敗する夢を見ると、30日午前3時に起きて、またシミュレーション。頑張りは実り、本番で堂々と決意を述べた。(共同)