Thursday, May 31, 2018 11:17 AM

神鋼データ不正、近く捜索 虚偽表示の疑い

 神戸製鋼所の製品データ改ざん問題で、東京地検特捜部と警視庁は31日、不正競争防止法違反(虚偽表示)の疑いで、近く東京本社(東京都品川区)など関係先を家宅捜索する方針を固めた。不正には役員経験者や社員ら約40人が関わったとみられ、押収資料の分析や関係者の事情聴取を進めて全容解明を目指す。

 神鋼が3月に公表した最終報告書によると、国内外の23工場でアルミや銅製品について強度などの品質データを改ざん。顧客の求める仕様を満たさない製品を出荷していた。アルミ製品を製造していた真岡製造所(栃木県真岡市)では遅くとも1970年代に始まり、担当者の交代時に引き継がれていたという。

 報告書は、約40人のうち元常務執行役員2人と執行役員の計3人は「不正の存在を認識していた」と認定。別の元幹部2人は幹部になる前に自ら改ざんに関与し、異動後も不正が続いていることを認識していたという。(共同)