Thursday, May 31, 2018 11:18 AM

津波犠牲、学校の過失確定 訴訟で初、市に賠償責任

 東日本大震災で小学校に避難した後、学校の判断で帰宅し、津波にのまれて死亡した宮城県東松島市立野蒜小3年の女児=当時(9)=の遺族が市に損害賠償を求めた訴訟は、学校側の過失を認め約2650万円の支払いを命じた二審仙台高裁判決が確定した。最高裁第2小法廷(山本庸幸裁判長)が5月30日付で市の上告を退ける決定をした。

 津波からの避難を巡り犠牲者遺族が起こした訴訟で、自治体の賠償責任を認めた判決が確定するのは初めてとみられる。

 確定判決によると、2011年3月11日の震災発生後、女児は小学校の体育館に避難。同級生の父親が女児を家まで送り届けると申し出たため、学校側は女児を引き渡した。女児は自宅に送られた後、津波に巻き込まれ死亡した。(共同)