Wednesday, August 17, 2016 10:19 AM

カルソニックカンセイ・メキシコ、新接合技術でPCB増産

 カルソニックカンセイのメキシコ現地法人(CKMSC)は、プリント基板(PCB)のはんだ付けで新技術を導入して工程の劇的な短縮を果たした。

 オートモーティブ・ニュースによると、メキシコシティの北西約300マイルに位置するアグアスカリエンテスの本社工場では数年前、PCBの受注量が急増した。生産を拡大するため、旧来の接合設備を米マンコープ(Manncorp)製の局所接合システム「ULTIMA STR2」と置き換えた。

 STR2システムが採用するPCBホルダーは、はんだ付け端子(ソルダリングポット)と、窒素ガスで予熱するノズルが正確に連動するようプログラミングされている。STR2は、部品を含めた重量が最大2キロ、厚さ0.8〜2ミリ(mm)、最大寸法330mm×250mmまでPCBを処理できる。

 マンコープの技術者は設備を導入後、操作からメンテナンスまで2日間を費やしてCKMSC従業員を訓練した。新設備の導入で過去3年間に工程が30〜50%短縮し、欠陥がないPCBが1日数百枚製造されている。

 1991年の創業以来、CKMSCは、カスタマイズ化した計器群と冷暖房空調設備(HVAC)を製造してきた。最大顧客である日産メキシコは16年、80万台の車両生産を見込んでいる。ULTIMA STR2は日産の日本および台湾工場でも活用されている。

 マンコープは60年代後半以降、プリント基板への電子部品の表面実装(SMT)用設備を供給している。メキシコ子会社はチワワ州フアレスに拠点を構えている。