Monday, June 04, 2018 10:47 AM

セクハラ対策条約制定へ ILO、初の国際基準

 国際労働機関(ILO)の委員会は2日、職場でのセクハラや暴力をなくすための国際基準の枠組みについて、拘束力を持つ条約を制定する方針を決めた。社会規範の異なる各国の事情に合わせるため、勧告を作成し条約を補完する。会議筋が明らかにした。

 世界各地で性被害を告発する「#MeToo」(「私も」の意)運動が広がる中、セクハラを含めたハラスメント対策は初の国際基準制定へ一歩前進することになった。

 会議筋によると、委員会の議論では、欧州連合(EU)各国や中国、中南米、アフリカ諸国などが条約制定に賛成。米国、ロシアなどは勧告にとどめるべきだと反対し、日本は「条約にするとしても多くの国が批准できるよう柔軟な内容とすべきだ」と態度を保留した。ハラスメントの定義などをきちんと議論する必要があるとしている。(共同)