Monday, June 04, 2018 10:48 AM

イラン核合意、米離脱議論 IAEA、批判続出も

 国際原子力機関(IAEA)の定例理事会が4日、ウィーンで始まった。米国のイラン核合意離脱と対イラン制裁再発動の宣言を巡る議論が焦点。英仏独や中国、ロシアとの多国間合意をほごにしたトランプ政権の一方的外交に対する懸念や批判の表明が相次ぐとみられる。8日までの日程。

 天野之弥事務局長は理事会で米離脱に言及した上で「国連安全保障理事会の要請に基づき、イランによる核合意の検証と監視を継続する」と強調。また、北朝鮮の核問題については、要請があり次第、同国での査察などを行えるよう準備を続けていると述べた。

 米国は5月8日に離脱を宣言したが、IAEAはイランが核合意をその後も順守しているとの報告書をまとめた。米以外の当事国は核合意維持へ向け、米制裁によるイランの経済的打撃の回避策などを模索しているが、難航が予想されている。(共同)