Wednesday, June 06, 2018 11:03 AM

中国、米産品700億ドル輸入増 制裁見送り条件に提案

 中国が米国との貿易協議で、農産物やエネルギーをはじめとする米国産品の輸入を年間700億ドル(約7兆7000億円)近く増やすと提案したことが5日、明らかになった。ウォールストリート・ジャーナル電子版が報じた。米国が知的財産権侵害を理由とする中国製品への制裁関税を見送ることが条件としている。

 米中両政府が2、3日に北京で開いた閣僚協議で提案した。米国が中国に対して抱える巨額の貿易赤字の削減につなげる狙いで、大豆やトウモロコシ、天然ガス、原油、石炭などの輸入を増やす意向だ。ただ、同紙によると、トランプ政権内では農産物の生産力に限界があるため、すぐに中国への輸出を大幅に増やせるかどうか、懐疑的な意見が出ているという。

 米国は2017年に中国とのモノの貿易で3752億ドルの赤字を出した。トランプ政権は20年末までに赤字を少なくとも2000億ドル削減するよう中国に要求しているが、中国は実現には長期間を要するとして、消極的な姿勢を示している。(共同)