Tuesday, June 12, 2018 11:16 AM

有権者登録抹消は合法 米最高裁、不投票6年で

 米連邦最高裁は11日、計6年間投票しなかった人は有権者登録から抹消するとしたオハイオ州の規定の合法性が争われた訴訟の判決で、下級審の判断を覆し合法との裁定を下した。転居が多い貧困層や黒人らの投票機会を制限する保守派寄りの決定として、リベラル派などから反発の声が出ている。

 保守派の多い州では同様の規定が拡大する可能性があり、トランプ大統領の与党共和党に優位に働きそうだ。トランプ政権下で保守派判事が増えた最高裁では保守派寄りの判断が続いており、今回も判事9人のうち保守派5人が合法の裁定を支持した。

 米国では投票に有権者登録が必要。オハイオ州の制度は特に厳しく、2年おきの連邦選挙で投票しなければ通知が送られ、返事がないか、その後4年間投票しなければ登録を抹消される。野党民主党支持者が多い貧困層や黒人などのマイノリティーは経済上の理由で頻繁に転居する傾向があり、通知への返信が滞りがちだ。(共同)