Tuesday, June 12, 2018 11:19 AM

トランプ氏、拉致問題提起 正恩氏の反応言及せず

 トランプ大統領は12日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談で、日本人拉致問題を提起したと明らかにした。共同声明には明記されていないが「(北朝鮮が今後)取り組む」と述べた。北朝鮮の最高指導者に直接拉致問題を提起した米大統領はトランプ氏が初めて。正恩氏の反応については言及しなかった。

 会談でトランプ氏は、拉致問題と日朝関係に関する日本政府方針を正恩氏に説明した。安倍晋三首相が12日夜、日米首脳電話会談後、記者団に明らかにした。拉致、核、ミサイル問題を包括的に解決すれば、日朝平壌宣言に基づき、国交正常化と非核化費用負担などの経済協力を行う用意があるとの内容とみられる。首相は、米朝首脳の拉致問題を巡るやりとりについて、トランプ氏から説明を受けたものの「詳細は言えない」と述べるにとどめた。

 トランプ氏は米朝会談後の記者会見で、北朝鮮の非核化に要する費用について、日韓両国に経済支援の用意があり、米国が支援する必要はないだろうと述べた。(共同)