Friday, June 15, 2018 10:50 AM

雑音振り払う圧勝 ロシア、持ち味発揮

 ゴールネットが揺れるたび、熱気と興奮に包まれるルジニキ競技場で選手と約7万8千人の大観衆に一体感が宿った。大会前は開催国の戦力を不安視する声が途絶えなかったが、雑音を振り払う圧勝だ。高さと力強さ。これぞロシアという持ち味を存分に発揮した。

 前半12分、ガジンスキーのヘディングシュートで先制したことで緊張がほぐれた。2-0の後半26分、右クロスをジュバが豪快に頭でたたき込んで相手の戦意を完全にそぐ。平均身長が今大会で最も低い相手を圧倒し、終わってみれば大量5得点。チェルチェソフ監督は「正しい方向に進んでいることを証明できた」とうなずいた。

 守備もGKアキンフェーフの見せ場が一度も訪れないほど危なげなかったが、喜んでばかりはいられない。出場チームで国際サッカー連盟(FIFA)ランキングがワースト1、2位の底辺対決に勝利したにすぎず、ジュバは「自分たちが強いという幻想は持っていない」ときっぱり。ガジンスキーも「次の2試合は難しいものになる」と気を引き締めた。(共同)