Wednesday, June 20, 2018 11:02 AM

政権軍が塩素系兵器使用か シリア疑惑で国連調査委

 国連人権理事会が任命したシリア内戦に関する国際調査委員会は20日、4月に首都ダマスカス近郊で化学兵器が使用されたとみられる疑惑で、調査の結果、塩素系兵器が用いられた可能性が濃厚だとする報告書を発表した。どの勢力が用いたのかは断定していないが、政権軍の関与をうかがわせる内容となっている。

 トランプ政権はアサド政権が化学兵器を使ったと断定しているが、政権側は否定。疑惑を巡っては化学兵器禁止機関(OPCW)が分析調査を進めている。

 報告書によると、政権軍は4月5日にダマスカス近郊東グータで残された反体制派拠点への攻撃を開始。7日には住宅地も多数空爆され、住居ビル1棟では少なくとも49人が死亡、最大650人の負傷者が出た。委員会では情報を収集した結果、塩素系物質が使用された可能性が高いとした。(共同)