Wednesday, June 20, 2018 11:05 AM

ユーロ圏共通予算で合意 独仏、欧州財政統合へ一歩

 ドイツのメルケル首相とフランスのマクロン大統領は19日、ベルリン近郊で会談し、マクロン氏が提唱する欧州連合(EU)のユーロ圏共通予算を創設する方針で合意した。28、29両日のEU首脳会議で提案する。両首脳が会談後の記者会見で明らかにした。共通予算が創設されれば、財政統合に向けた一歩となる。

 メルケル氏はEU改革の柱となるユーロ圏共通予算に否定的な国民世論を背景に慎重だったが、譲歩した形。マクロン氏は引き換えに、フランスで保護申請した難民らがドイツに来た場合、フランスへの送還を受け入れると約束し、難民問題で苦境のメルケル氏を支える姿勢を示した。

 マクロン氏はユーロ圏共通予算の2021年の開始に期待感を示し、予算規模など詳細を決めるための「作業が多く残されている」と強調した。メルケル氏は「域内の格差を解消するための投資に使われる」と述べた。(共同)