Thursday, June 28, 2018 12:26 PM

女性6億人の就業奪う 子育て・介護の負担増

 国際労働機関(ILO)は28日、子育てや介護の負担増大により、全世界で約6億人の女性が就業の機会を奪われているとの報告書を発表した。女性の社会進出を促進するためにも子育てや介護を補助する教育や福祉、保健などの産業への投資が必要だとしている。

 高齢化の進展などで介護が必要な人が増える中で、対策を取らないと人手不足に陥り「子育てや介護が危機的な状況になる恐れがある」とも警告している。

 報告書によると、2015年に世話や介護が必要な子どもや高齢者は世界に21億人いるが、30年には23億人に達すると予想。一方、核家族化が進み、伝統的な家族の役割が失われる中で、子育てや介護が女性に押しつけられていると指摘。家庭での介護など無給で行われる仕事の約76%を女性が担っている結果、約6億600万人の女性が就業できない状態だと申告しているとした。(共同)