Friday, June 29, 2018 11:06 AM

NATO本部訪問調整 首相、インド戦略演説も

 安倍晋三首相が7月11日からの欧州・中東歴訪でベルギー訪問に合わせ、首都ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)の本部を訪れる方向で調整に入った。日本政府関係者が29日、明らかにした。11、12日に開催予定のNATO首脳会議に合わせて加盟国首脳らを前に演説し、自らの外交指針「自由で開かれたインド太平洋戦略」などを説明する案が浮上している。ストルテンベルグ事務総長と会談する。

 日本政府はNATOの域外パートナーとして、英国など加盟国との防衛協力の強化を推進。首相の本部訪問は、日本が国際社会の平和と安定に積極的に関与する姿勢を示すのが狙いだ。首脳会議にはトランプ米大統領も出席予定で、同氏と立ち話などを行うことも予想される。

 演説が実現すれば、首相は、南シナ海で中国が軍事拠点化を進める現状を踏まえ、海洋安全保障分野で連携を強化する必要性を強調。北朝鮮の核・ミサイル開発の放棄や、日本人拉致問題の解決へ協力を呼び掛ける。(共同)