Monday, July 02, 2018 12:35 PM

米保護主義に重なる不安 市場は一段の株安想定も

 2日の東京株式市場は、トランプ大統領の保護主義的な通商政策を背景とするさまざまな不安材料が重なり、大幅に下落した。日経平均株価の終値は2カ月以上維持していた2万2000円を下回り、一段の株安を想定する声も上がる。

 野村証券の小高貴久エクイティ・マーケット・ストラテジストは、米国と隣国の間に亀裂が走り、市場心理を萎縮させたと見ている。「メキシコ大統領選でポピュリズム(大衆迎合)的な主張の候補が優勢になり、カナダは米国に報復関税を発動し、警戒感が高まった」と前週末からの動きを振り返った。

 日銀が2日発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)の影響について、大和証券の木野内栄治チーフテクニカルアナリストは「自動車の景況感が悪化し、不安が台頭している」と説明。自動車株の下落が目立ち「世界経済が好調だという見方が変われば株価は支えられない」と懸念を示す。(共同)