Tuesday, July 03, 2018 10:58 AM

ボッシュ、新興モジオに投資〜車の接続性強化目指す

 ドイツの自動車部品大手ロバート・ボッシュは、より多くの車をさまざまなデジタル・サービスに接続するため、カナダの新興企業モジオ(Mojio)に資本参加した。

 ロイター通信によると、バンクーバーに拠点を置くモジオは2012年に設立され、これまでにアマゾンやドイツ・テレコム、AOL創設者のスティーブ・ケイス氏などから4000万ドル以上の資金を調達している。今後はボッシュ傘下の「コネクテッド・モビリティ・ソリューションズ」グループに加わり、より多くの車をインターネットに接続し、消費者や自動車メーカーのサービスを支えるためのデータ収集を目指す。

 グループ責任者のケビン・ムル氏によると、当初は車の通信、故障予兆診断、衝突の予測と警告に取り組みの重点を置く。モジオのケニー・ホークCEOは「ボッシュとの提携で、非常に正確な衝突予測データなど大量の車両データにアクセスできるようになり、人命救助や、自動車保険の請求手続きをより効率化できる」と見ている。

 ムル氏によると、保険会社は車両から提供されるデータで事故の深刻度を判断でき、一部の保険申請は損害査定員を派遣することなく遠隔処理が可能になる。

 両社は、事故発生時に当事者がボッシュのコールセンターや初期対応者に接続できるようにする。またホークCEOによると、将来的には小包配達のためにドアやトランクを開く機能など、その他のコネクテッド・サービスも考えているという。

 モジオは、消費者向け携帯電話アプリの開発のほか、企業向けにビッグデータの解析サービスを提供しており、欧州ではドイツ・テレコム、北米ではTモバイルのネットワーク・サービス利用者による70億マイルを超える車の走行から実環境データを収集している。

https://www.reuters.com/article/us-bosch-mojio/robert-bosch-teams-with-startup-mojio-to-connect-vehicles-wirelessly-idUSKBN1JN27W