Friday, July 06, 2018 11:12 AM

ワシントンで新貿易協議 下旬に始動、日本は警戒

 日米両政府が7月下旬にも予定する新たな貿易協議の初会合を、ワシントンで開く方向で調整に入ったことが5日、分かった。保護主義的な通商政策に突き進むトランプ政権に対し、日本は自由貿易の重要性を訴える方針。トランプ氏は自動車の輸入制限もちらつかせて2国間の自由貿易協定(FTA)締結を迫る構えで、日本政府の警戒感が強まっている。

 日米協議には茂木敏充経済再生担当相と、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が出席する。日本が環太平洋連携協定(TPP)をはじめ多国間の貿易枠組みを重視するのに対し、自国第一主義を掲げるトランプ氏は自動車、農産品などで一段の市場開放を迫る可能性が高い。

 ただ、米国は中国との相互制裁関税の発動を巡る貿易摩擦に揺れるほか、カナダ、メキシコ両国との北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉協議が難航。「日米で事務レベルの交渉は進んでいない」(政府関係者)との声もあり、協議実現まで曲折も予想される。(共同)