Monday, July 09, 2018 11:22 AM

北朝鮮ペース、長期化必至 終戦宣言で揺さぶり

 米朝首脳会談後、初の高官協議で、北朝鮮は一方的な核放棄に応じない立場を鮮明にした。朝鮮戦争(1950〜53年)の終戦宣言問題を持ち出して段階的取り組みを要求し、緒戦は北朝鮮ペース。ポンペオ米国務長官は揺さぶりに振り回され、交渉長期化は必至だ。

 ポンペオ氏はブッシュ(子)、オバマ両政権でも対北朝鮮交渉を担当したソン・キム駐フィリピン大使を伴い、6〜7日に平壌を訪問。国務省は交渉を前に、北朝鮮が強く反発してきた「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)という表現を表向きは使わず、北朝鮮側に配慮してみせた。

 しかし金英哲朝鮮労働党副委員長との協議では事実上、CVIDを裏付ける措置を求めたとみられる。北朝鮮外務省はポンペオ氏が平壌を離れた夜に出した報道官談話で「CVIDだの、申告、検証だのと強盗さながらの非核化要求を持ち出した」と非難した。(共同)