Tuesday, July 10, 2018 10:56 AM

米、対中取り組み後退 人権、改善の動き滞る

 中国の民主活動家、劉暁波氏が事実上獄中死してから13日で1年となるのを前に、中国当局が妻、劉霞さんの出国を認めた背景の一つには、ドイツの粘り強い働き掛けがあった。だが、中国に対する民主化要求の急先鋒だった米国はトランプ政権発足後、取り組みを露骨に後退。中国の人権状況改善へ向けた動きは停滞している。

 トランプ大統領は劉暁波氏が死去した昨年7月13日、パリでマクロン仏大統領と臨んだ共同記者会見で、死去に触れず、逆に習近平国家主席を「偉大な指導者」と持ち上げ、中国の民主活動家らを失望させた。昨年11月の訪中でも記者会見で人権問題に触れなかった。

 トランプ政権は先月、国連人権理事会の離脱を表明し、人権擁護の旗振り役の座を降りた。(共同)