Wednesday, July 11, 2018 11:25 AM

米イラン制裁、邦銀除外を ドル決済確保へ政府交渉

 米国による対イラン経済制裁の再発動で日本の銀行に悪影響が及ぶ恐れがあるとして、日本政府が金融に絡む措置の適用除外を求めて交渉していることが11日、分かった。米制裁にはイラン側と取引のある銀行を対象に、米金融機関との取引を大幅に制限する仕組みがある。放置すれば邦銀がドル調達市場から締め出される可能性があり、決済機能を確保するため協議を急ぐ。

 アルゼンチンで21、22日に開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で2国間会談などを設定し、働き掛けを強める方向だ。

 トランプ大統領は5月8日、イラン核合意からの離脱と制裁再開を表明。オバマ前政権時代に成立させた米国防権限法を基に、11月4日までにイラン産原油の輸入を停止するよう日本など各国に求めてきた。この措置を巡りポンペオ米国務長官は今月10日、一部の国の除外検討を表明したが、対象国は明らかにしていない。(共同)