Wednesday, July 11, 2018 11:27 AM

米、新たに対中2000億ドル制裁 9月にも追加関税10%

 米通商代表部(USTR)は10日、中国の知的財産権侵害に対抗し、9月にも追加制裁を発動する方針を明らかにした。これまでに実施を決めた500億ドル(約5兆5000億円)分とは別に、新たに年間2000億ドル(約22兆円)に相当する中国からの輸入品の関税を10%上乗せする。米国はテレビや家具、ハンドバッグのほか、葉タバコやウナギといった農水産品など、国民生活に密着した輸入品を含む最大6031品目の制裁対象リストを公表した。

 中国は11日、商務省報道官が「これまでと同様に、必要な反撃措置を打ち出さざるを得ない」との談話を発表、近く報復措置を公表する方針だ。米中の「貿易戦争」は報復の連鎖に歯止めがかからず、日本を含めた世界経済への悪影響は避けられないとの見方が強まっている。11日の東京株式市場は売りが優勢となり、日経平均株価(225種)終値は前日比264円安だった。中国・上海株式市場などアジアの主要な株式市場では大半の指数が下落した。

 中国外務省の華春瑩副報道局長は11日「米国の理性を失った行為はひどく危険であり、他人を傷つけるだけでなく、米国自身をも傷つける」と非難した。(共同)