Wednesday, July 11, 2018 11:27 AM

安否不明なお60人超 政府、激甚災害指定へ

 西日本豪雨で岡山県は11日、広範囲にわたって浸水した倉敷市真備町地区を中心に多くの安否不明者がいると明らかにし、把握済みだった人を含めて氏名を公表した。うち約30人の生存が確認されたが、なお不明者は7府県で60人を上回っており、高齢者が目立つ。安倍晋三首相は大規模で深刻な被害を踏まえ、激甚災害に指定する考えを表明した。

 菅義偉官房長官は記者会見で、死者が計176人に上ったことを明らかにしている。共同通信の各府県まとめで死者は12府県で計174人。被災地では厳しい暑さの中、土砂災害や浸水被害があった現場で、警察や自衛隊などが捜索を続けた。政府は持ち回り閣議で、自衛隊OBで構成する「即応予備自衛官」を招集する方針を決めた。

 岡山県によると、県内の不明者の大半は真備町地区の住人。小田川と高馬川の堤防が決壊し、面積の約3割に当たる一帯が浸水した。49人の死亡が確認され、大半が溺死とみられている。同地区の住宅などの捜索は10日までにほぼ終わっており、国土交通省は11日、浸水がほぼ解消したと発表した。(共同)