Friday, July 13, 2018 12:07 PM

議題無視して防衛費増要求 NATO会議でトランプ氏

 トランプ大統領が12日の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で、本来の議題を無視して欧州の防衛費負担が不十分だと怒りだし、他国首脳への攻撃を始めたため、協議を急きょ非公開にするなど大混乱に陥ったことが、加盟国当局者の話で13日までに分かった。

 トランプ氏は旧ソ連のジョージア(グルジア)とウクライナの情勢について協議する場に遅刻した上、いら立ちを隠せない様子だった。会合では約10分間、欧州加盟国の防衛費が少ないとわめき散らし、NATOのストルテンベルグ事務総長は、非加盟国である両国首脳に退席を求め、協議を非公開とした。

 トランプ氏はドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領、メイ英首相ら一人一人に対し、2024年までの目標である防衛費の国内総生産(GDP)比2%を「直ちに」達成せよと要求。実現できなければ、米国は勝手に行動すると脅したが「NATO脱退」など具体的なことは言わなかった。(共同)