Tuesday, July 17, 2018 11:37 AM

日欧、EPAに署名 世界最大級の自由貿易圏

 日本と欧州連合(EU)は17日、首相官邸で経済連携協定(EPA)に署名した。世界の国内総生産(GDP)の3割、貿易総額の4割をカバーする世界最大級の自由貿易圏が誕生する。チーズや自動車など農産物や工業製品の関税を幅広く引き下げる一方、公正なルールに基づいた自由貿易の重要性を訴えて保護主義的な姿勢を強める米トランプ政権をけん制する。政府は今秋に想定される臨時国会での承認手続きを経て、来年3月までの早期発効を目指す。

 日EUハイレベル産業・貿易・経済対話を設立し、第1回会合を年末までに開催する。

 安倍晋三首相とEUのトゥスク大統領、ユンケル欧州委員長が署名した。安倍首相は署名後の共同記者会見で「世界的に保護主義の懸念が高まっており、日欧が自由貿易体制の重要性を発信していく意義は大きい」と述べた。トゥスク氏は世界経済のリスクとして「関税戦争や激しい言葉、無責任」を挙げ、トランプ大統領を批判した。(共同)