Thursday, July 19, 2018 10:46 AM

「選手第一」実現せず 米テレビ優先の午前決着

 競泳の実施時間で協議が難航していた水泳は、米国向けのテレビ放送に合わせた午前決勝で決着した。NBCユニバーサルから夏冬五輪10大会の米国向け放送権料、計約120億ドル(約1兆3560億円)を受け取る国際オリンピック委員会(IOC)の意向が反映され、国際水泳連盟や大会組織委員会が求めていた夕方から夜にかけての決勝は実現しなかった。

 「アスリートファースト」の考えを重視し、観客にも最高のパフォーマンスを提供するためには、選手の体がよく動き、好記録が期待できる午後の決勝が合理的だ。主役である選手優先か、巨額の放送権料を払うテレビ局の要望を尊重するかで交渉は長期化した。

 午前決勝が有力視される中、国際水連はIOCから各競技団体に割り振られる五輪の収益配分を増やすなど「条件闘争」(組織委関係者)をしていたとの見方もある。(共同)