Monday, July 30, 2018 10:40 AM

批判増幅、理事長に責任 内田、井上両氏は懲戒解雇

 アメリカンフットボール部の悪質反則問題を調査した日本大の第三者委員会は30日、東京都内で記者会見して最終報告を公表し、田中英寿理事長が適切な危機対応を行わず、社会からの批判を増幅させたと断じた。大きな不祥事となったにもかかわらず公式な場に姿を一切見せず、学校法人トップとして説明責任を果たしていないと指摘し、反省声明の発表や学生ファーストの大学運営を行うとの宣言をするよう強く要望した。

 田中理事長の進退については、勝丸充啓委員長は「本人が判断されること」と述べ、第三者委としては辞任までは求めない姿勢を示した。

 日大は同日、臨時理事会を開き、関東学生連盟と第三者委に反則を指示したと認定された大学職員の内田正人前監督と井上奨前コーチを懲戒解雇することを決めた。田中理事長ら10人から報酬の20%を自主返納するとの申し入れがあり、受理したと明らかにした。期間は田中氏と大塚吉兵衛学長、アメフット部部長の加藤直人副学長が5カ月で、残る7人は3カ月。(共同)