Thursday, August 02, 2018 12:08 PM

女子受験者を一律減点 東京医大、入試で不正操作

 東京医科大(東京都新宿区)が医学部医学科の一般入試で、年度ごとに決めた係数を掛け、女子受験者の得点を一律減点していたとみられることが2日、関係者への取材で分かった。女性は結婚や出産を機に職場を離れるケースが多いため、女子合格者を全体の3割前後に抑え、系列病院などの医師不足を回避する目的があったという。得点操作は2010年前後に始まっていたとみられ、11年度入学者の試験以降、女子の合格率が男子を上回ることはなかった。

 性別を理由とした恣意的な得点操作が明らかになるのは極めて異例。医科大では入試不正を巡る汚職事件で、前理事長らが贈賄罪で在宅起訴されたばかりで、さらに批判を集めるのは必至だ。

 医科大は弁護士に委託して内部調査をしており、この過程で得点操作を把握したとみられる。文部科学省は得点操作についても結果報告を求める考えで、上層部の関与や意思決定の経緯が盛り込まれるかどうかが焦点だ。(共同)