Tuesday, August 07, 2018 10:49 AM

捕鯨の伝統、映画で訴え 米国で2人の女性監督

 沿岸捕鯨で知られる和歌山県太地町のイルカ漁を取り上げ、残虐だと激しく批判し、2010年にアカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」。その内容や手法に反論、捕鯨の実態を訴える2本の映画が米国で話題を呼んでいる。いずれも日本人女性が監督し、イルカ漁を現地で徹底取材。「反論しない日本人」に異議を唱えるのも共通する。

 ニューヨーク在住の佐々木芽生監督の「おクジラさま ふたつの正義の物語」(英語名「A WHALE OF A TALE」)は17日のニューヨークを皮切りに、ロサンゼルスとサンフランシスコでの劇場公開が決まった。クラウドファンディングで全米各地での上映を目指している。

 太地町に通い漁師や町長、反捕鯨団体「シー・シェパード」の活動家らにインタビューを重ねた。「400年続く伝統文化だ」「悪い伝統はやめるのが当然」。すれ違う議論を丹念に追った。(共同)