Wednesday, August 08, 2018 10:57 AM

首相支持派にあらがえず 報復人事、渦巻く疑心

 自民党竹下派(55人)が、9月の自民党総裁選を巡り、支持候補の一本化を諦めた。連続3選を目指す安倍晋三首相(党総裁)が優位な状況で、対抗馬の石破茂元幹事長で派をまとめようとした竹下亘会長(党総務会長)も衆院側(34人)に根強い首相支持の声にあらがえなかった。総裁選直後に想定される内閣改造・党役員人事で、首相の対立陣営に「報復人事」が行われないか疑心も渦巻いた。

 「総裁選が終わってから一致団結していこうということ。竹下会長がみんなの意見を聞いて、よくまとめてくれた」。首相に近い山口泰明竹下派事務総長は8日、派閥幹部による会合を終えると、衆参分裂対応を容認する結論について笑顔で記者団に説明した。

 竹下氏は、派全体で石破氏支援を打ち出す方向に傾いていた。参院側(21人)は7月31日に、吉田博美参院幹事長に対応を一任。引退後も影響力を持つ青木幹雄元参院議員会長が吉田氏に「石破氏支持」を指示した。これを受けた竹下氏は8月に入り、衆参を一本化する意向を周囲に伝えた。(共同)