Thursday, August 09, 2018 10:25 AM

日米閣僚きょう貿易協議 自動車関税回避に注目

 日米両政府は9日午後(日本時間10日未明)、新たな閣僚級貿易協議の初会合をワシントンで開く。トランプ政権は対日貿易赤字の削減を目指しており、日本に2国間の自由貿易協定(FTA)交渉を求める公算が大きい。米政権は日本経済の屋台骨を支える自動車の関税引き上げを検討しており、日本は回避の足掛かりがつかめるか注目される。

 トランプ大統領と安倍晋三首相が今年4月の首脳会談で貿易協議の開催を合意した。茂木敏充経済再生担当相がライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と直接意見を交わす。トランプ氏は国内製造業の雇用確保を重視しており、自動車の貿易不均衡を問題視する可能性がある。ライトハイザー氏は米議会で「牛肉に関して貿易障壁がある」と不満を漏らしており、農業分野でも対日要求を強める見通しだ。

 日本は米離脱後の環太平洋連携協定(TPP)を主導し、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)に署名するなど多国間の貿易枠組みを広げてきた。TPPへの米復帰が最善と判断しているが、米政権が態度を軟化させる確証はない。(共同)