Friday, August 10, 2018 10:26 AM

「人気映画」部門創設へ アカデミー賞、反発も

 アカデミー賞を主催する映画界の最高団体、映画芸術科学アカデミーは9日までに、既存の一連の賞に加えて興行成績や話題性などが高い作品を対象とした「人気映画」部門を新設すると発表した。米メディアによると、背景には授賞式の視聴率低下があるとみられる。

 監督、俳優など約8000人のメンバーにはメールで一方的に通知された。だが、対象作品や細かい基準などは不明で「人気投票にするのか」「アカデミー賞の質を落とす」と強い反発が広がっている。ベテラン俳優のロブ・ロウさんは「最悪のアイデアだ。映画業界は死んだ」(米メディア)と激しく非難。今後も議論は続きそうだ。

 アカデミー賞の授賞式はかつて「ドル箱番組」などと言われたが、近年は視聴率の低迷が顕著になっていた。政治批判ショーと化していることなどが理由に挙げられている。AP通信などによると、今年の第90回授賞式の視聴者は2650万人で、視聴率は前年の約20ポイント減と過去最低を記録した。(共同)