Friday, August 10, 2018 10:29 AM

GDP年1.9%増 4〜6月、2期ぶりプラス

 内閣府が10日発表した2018年4〜6月期の国内総生産(GDP、季節調整値)速報値は、物価変動を除く実質で前期比0.5%増、このペースが1年間続くと仮定した年率換算は1.9%増となり、2四半期ぶりにプラス成長へ転じた。企業の設備投資が伸びを主導し、冬場に悪天候で失速した個人消費も持ち直すなど内需が拡大。輸出の減速を補い、9四半期ぶりのマイナスだった1〜3月期から浮上した。

 年率1%余りの成長と見込んでいた市場関係者の平均的な想定を上回り、景気は踊り場を脱却したとの見方が広がった。だが先行きは激化する通商摩擦が最大の火種。酷暑が消費を冷やすリスクも急浮上している。

 内訳は、個人消費が前期比0・7%増で2四半期ぶりのプラス。前期に大雪などで野菜価格の高騰を招いた悪影響が解消し、自動車やエアコンなどの購入が増えた。賃金の総額を指す雇用者報酬が1.9%増と03年1〜3月期以来の高い伸びを示し、賃上げ効果も消費に波及したとみられる。(共同)