Tuesday, August 14, 2018 10:26 AM

シリア「最終決戦」へ緊迫 大規模侵攻なら人道危機

 シリア内戦は「最終決戦」への緊張が高まってきた。各地で敗北した反体制派やイスラム過激派が立てこもる最後の拠点、北西部イドリブ県と周辺地域に、アサド政権が大規模地上侵攻の構えを示しているためだ。実行されれば最大70万人が避難民になると国連は警告、人道危機拡大への懸念が深まっている。

 アサド政権は既にイドリブ周辺で空爆を実施中。反体制派を支援する隣国トルコは本格侵攻を回避しようと、政権の後ろ盾ロシアと駆け引きを本格化している。

 シリア駐在の外交官の間では、トランプ大統領が11月の中間選挙を前に米軍をシリアから完全撤退させるとの情報が飛び交い、「内戦が米国抜きの新局面に入る」との観測を後押ししている。(共同)