Tuesday, August 14, 2018 10:27 AM

江戸、関西よりも雑穀摂取 毛髪分析、かっけ対策か

 江戸時代の本の紙にまざった毛髪の同位体分析から、江戸に住んだ庶民は、大阪や京都の人よりも雑穀を多く食べていた可能性があることが分かり、龍谷大の丸山敦准教授(生態学)らのチームが14日付の英オンライン科学誌に発表した。

 江戸では白米人気とともに「江戸患い」と呼ばれたビタミン欠乏症「かっけ」が流行し、対策としてアワやヒエなど雑穀が食べられたこととの関連が考えられるという。

 チームによると、出版ブームが起きた江戸時代には庶民向けに安価な書籍が多く流通。表紙に用いられた再生紙には、人間の毛髪が含まれていることがあり、紙を補強するためにまぜられたか、生産時に混入したと考えられている。(共同)