Friday, August 17, 2018 10:23 AM

9条改憲「緊急性低い」 石破氏、首相と対決鮮明

 9月の自民党総裁選に立候補する石破茂元幹事長は17日、憲法をテーマに国会内で記者会見し、9条改憲は緊急性が低いとの認識を表明した。「9条は国民の理解を得て世に問うべきものだ。その努力がまだ足りない。理解なき改正をスケジュールありきで行うべきではない」と述べた。秋の臨時国会に党改憲案を出すよう促した安倍晋三首相との対決色を鮮明にした格好だ。総裁選では9条改憲の在り方が争点となる。

 改憲を急ぐべき項目として、参院選の「合区」解消と緊急事態条項の新設を改めて挙げた。隣接県同士を一つの選挙区とする合区は「このまま推移すれば増える」として、2021年を目標に改憲に取り組むべきだと主張。緊急事態条項に関し「国民の生命や財産を守るため、災害大国日本で最も必要だ」と力説した。9条については「戦争の惨禍を経験した人がいるうちにすべきだ」とした。

 また党の12年改憲草案に盛り込まれた「国は、国政上の行為につき国民に説明する責務を負う」との条文新設も「多くの国民の理解が得られる」と指摘した。(共同)