Thursday, August 23, 2018 10:39 AM

線状降水帯の原因解明へ 文科省、災害予測に活用も

 西日本豪雨の一因となった「線状降水帯」の発生条件を明らかにする研究を文部科学省が始めることが23日、分かった。各地域での土砂崩れや洪水による被害の予測につなげ、防災に活用するのが目標。2019年度予算の概算要求に関連経費を盛り込む。

 線状降水帯では発達した積乱雲が列になり長時間の雨を降らせる。台風に比べると比較的狭い地域で短い時間のうちに起こる現象のため、仕組みがよく分かっておらず、発生予測が難しかった。

 計画では、文科省所管の防災科学技術研究所が精密なシミュレーション手法を開発する。現在の天気予報では対象地域を2キロメートル四方に区切って解析するが、新手法では100メートル四方まで細かくし、雨を降らせる雲の動きを再現。線状降水帯ができやすい気象や地形の条件を解明する。(共同)