Tuesday, August 28, 2018 11:03 AM

カナダとの再交渉を注視 日米貿易協議で強硬姿勢も

 米国とメキシコは北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で、域内からの部品調達比率を引き上げることで合意した。世耕弘成経済産業相は28日の閣議後の記者会見で、米国やメキシコには「自動車など多くの日系企業が進出している」と懸念を表明し、残るカナダとの再交渉の行方を注視する考えを示した。

 トランプ大統領はメキシコとの合意を「2国間交渉」による成果だと強調している。日本に対しては貿易赤字の削減を目指し、2国間の自由貿易協定(FTA)を締結して市場開放を迫ろうとしている。9月に予定される新たな日米貿易協議の第2回会合では、米国が日本に一段と強硬な姿勢で臨む可能性がある。

 日本は11カ国による環太平洋連携協定(TPP)への米復帰を説得しているが、政府交渉筋は「2国間FTAを強く要求する傾向を強めそうだ」と危惧している。(共同)