Wednesday, August 29, 2018 12:28 PM

国連でロヒンギャ支援訴え 危機1年、親善大使女優ら

 国連安全保障理事会は28日、イスラム教徒の少数民族ロヒンギャが迫害され、難民となって国外へ逃れる危機が始まって約1年が経過したミャンマー情勢を協議した。グテレス事務総長や国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)親善大使の女優ケイト・ブランシェットさんらが、ロヒンギャへの支援を訴えた。

 グテレス氏は、ロヒンギャが自発的かつ安全に帰還できる条件はまだ整わないと指摘。迫害の責任追及やロヒンギャ差別の解消が欠かせないとし、「この危機を永遠に継続させてはならない」と呼び掛けた。国際社会によるロヒンギャへの人道支援は必要額の3分の1にとどまっていることも明らかにした。

 ブランシェットさんは隣国バングラデシュのキャンプを3月に視察し、家を焼かれ、目の前で家族を殺されたロヒンギャの話を直接聞いたという。「私も母親。わが子が火の中に放り込まれるのを見るのは耐えられない」と話し、支援が不足している現状は「とても恥ずかしい」と訴えた。(共同)