Wednesday, August 29, 2018 12:30 PM

日米、選挙にらみ駆け引き トランプ氏、安保依存突く

 トランプ大統領が6月の日米首脳会談で安倍晋三首相に「(第2次大戦の)真珠湾攻撃を忘れないぞ」と迫ったのは、11月の中間選挙を前に日本に圧力をかけ、通商交渉を有利に運ぶためだ。一方の安倍氏も9月の自民党総裁選で連続3選を狙う立場。一方的に譲歩すれば来年の参院選にも悪影響が及ぶ恐れがあり、駆け引きが強まりそうだ。

 米政府当局者は取材に「ホワイトハウスは安全保障面で米国に依存している日本に対し、今こそ圧力をかける時だと考えている」と説明。北朝鮮や中国、ロシアをにらみ米国依存が続く日本の弱みを突く戦略だという。

 トランプ氏は6月の首脳会談後の共同記者会見で、ミシガンとオハイオ、ペンシルベニアの3州に「自動車工場が欲しい」と要求。3州はトランプ氏の支持基盤である白人労働者が多い地域で、中間選挙を見据えていたのは明らかだった。(共同)