Friday, August 31, 2018 10:54 AM

辺野古埋め立て承認を撤回 沖縄県、国と全面対立

 沖縄県は31日、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先、名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を撤回した。移設工事は即時中断となり、防衛省沖縄防衛局は効力停止を求め、法的対抗措置を講じる方針。9月30日投開票の県知事選を前に、移設を巡り県と国が全面対立する事態となった。

 8月8日に死去した翁長雄志知事が生前に「(辺野古に)新基地は造らせないとの公約実現に向け全力で取り組む」として、撤回の手続きに入る意向を表明。撤回権限を委任された謝花喜一郎副知事は、県庁で記者会見し「翁長知事の熱い思いを受け止め、法に基づき適正に判断した。新基地建設阻止に向け全力で対応する」と強調した。

 小野寺五典防衛相は記者団に「防衛局が理由を精査し必要な法的措置を取る」と述べ、時期は知事選日程には左右されないとの考えを示した。裁判所が防衛局側の主張を認めれば工事再開が可能で、既に県に通知済みの辺野古沿岸部での土砂投入にも着手できる。(共同)