Friday, August 31, 2018 10:55 AM

中東で反発と暴力懸念 米、パレスチナに圧力

 トランプ政権がパレスチナ難民支援への拠出金停止を強行すれば、パレスチナだけでなく、パレスチナ難民を抱える中東各国からも圧力に対し強い反発が予想される。米国の同盟国イスラエルとの対立激化や暴力の拡大も懸念され、周辺国からは米国に代わる資金拠出を呼び掛ける声も出始めている。

 米外交誌「フォーリン・ポリシー」は元米当局者が「危険な決定で、想定外の事態を招く」と警告していると指摘した。ワシントン・ポスト紙も「ガザ地区を中心に、既に悲惨な人道状況をさらに悪化させ、暴力を増大させる可能性がある」と懸念する専門家の見方を伝えた。

 米政府が資金拠出を全て停止すると報じられた国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は500万人超の難民を支援。対象地域はヨルダン川西岸とガザ地区のほか、レバノンやヨルダンなど周辺国にまたがる。(共同)