Tuesday, September 04, 2018 11:25 AM

1万人の島国、難民900人 会議開催中のナウル

 オセアニアの地域協力機構「太平洋諸島フォーラム(PIF)」年次総会が3日から開かれている島国ナウル。人口約1万1000人の小さな島国では、オーストラリアへの上陸を試みた中東などからの密航者約900人も暮らす。うち難民認定を得られていない約200人は収容施設で劣悪な生活を強いられるなど、人道上の問題が指摘されている。

 オーストラリアは2001年以降、南アジアや中東からインドネシアを経由し、業者のボートで入国を試みる密航者をナウルとパプアニューギニアに設けた収容施設に送り込み、難民申請を審査してきた。施設は簡素で衛生状態が悪く、施設内での虐待や地元民からの暴行被害もたびたび報告されてきた。

 オーストラリアとナウルはPIF総会に先立って施設を取り壊し、生活環境がましな一時施設に収容者を移したが「取材に訪れる外国メディアに元の施設をさらさないようにするため」との評判がもっぱらだ。(共同)