Friday, September 07, 2018 10:31 AM

通貨安に拍車、経済混迷 イラン制裁再発動1カ月

 イラン核合意離脱に伴う米国の制裁再発動から7日で1カ月が経過、イランでは通貨急落に歯止めがかからず対ドルで最安値を更新するなど、経済の混迷が深まっている。イラン指導部は米国批判のトーンを強め、国民の不満の矛先を外に向けようと躍起になっている。

 イランの通貨リアルの対ドル実勢レートは、トランプ大統領が5月に核合意離脱と制裁再発動方針を表明した前後から下がり、闇市場のレートを調べるウェブサイトによると、今月5日に1ドル=15万リアルの過去最安値を記録した。5月には6万4千リアル程度で取引されており、この4カ月で通貨価値は急落した。

 経済の先行き不透明感が強まり不安に駆られた市民が資産防衛のためドル購入に走り、リアル下落に拍車が掛かる構図だ。輸入材高騰で子ども用おむつが品薄になるなど悪影響が広がっている。(共同)