Monday, September 10, 2018 10:29 AM

80キロ圏の線量10分の1 除染効果、福島第1原発

 日本原子力研究開発機構は10日までに、東京電力福島第1原発の80キロ圏内にある道路周辺の放射線量が2011年から17年までの6年間で10分の1程度に低下したとする調査結果を学会で発表した。放射性物質の自然減衰に加え、除染の効果があったとみられる。ただ除染が行われていない帰還困難区域の線量低下は、8分の1程度だった。

 機構は11年6月以降毎年、福島県と茨城県、宮城県の一部が含まれる原発の半径80キロ圏内で、車両に放射線測定器を載せて国道や県道を年間2万キロ以上走行し空間線量を測定。

 11年の調査では、原発の北西方向に放射性セシウムの拡散を確認した。毎時3.8〜9.5マイクロシーベルトの地域が広がっており、帰還困難区域には19マイクロシーベルトを超える道路もあった。(共同)