Wednesday, September 12, 2018 11:42 AM

接続遮断、法制化が選択肢 海賊版サイト対策の素案

 漫画などを無料で読ませる「海賊版サイト」対策を巡り、政府の有識者会議がまとめる中間報告書の素案が12日、判明した。強制的に閲覧できなくする接続遮断(ブロッキング)の法制化は賛否両論を挙げつつも、他の方法で効果を上げられない場合の手段として「政策的な選択肢となり得る」と明記した。13日の会合で示し、19日の会合での取りまとめを目指す。

 接続遮断の法制化方針は政府が4月に表明済みだが、「通信の秘密」などを定めた憲法に違反するとの立場から会議内で異論が噴出し、報告内容の焦点となっていた。素案は内閣府の事務局主導で作ったもので、条件付き容認に言及したことに対し、紛糾は必至だ。

 報告書の素案は、海賊版による著作権侵害が深刻化し「コンテンツビジネスは大きな危機に直面した」と説明。収益源となる広告を出させない仕組みづくりや青少年への啓発活動、使い勝手の良い正規版サイトの普及なども課題に挙げた。ただ、それぞれ単独の手法では効果に限界があり、総合的な対策を進める必要性を訴えるとともに接続遮断も選択肢とした。(共同)