Wednesday, September 12, 2018 11:44 AM

日中で世界経済後押し 李首相、財界と会談

 経団連や日本商工会議所、日中経済協会などで構成する財界訪中団は12日、北京の人民大会堂で李克強首相と会談した。会談の冒頭で李氏は、米国を巡って貿易摩擦が激化するなど世界経済が不安定化する中で「両国が経済協力関係を発展させることが世界経済の回復を後押しする」と指摘。これに対し経団連の中西宏明会長は「こういう時こそ手を携えて、自由貿易の旗を高く掲げることが重要だ」と応じた。

 日中関係の改善を受けて2年連続で首相との会談が実現。東アジア地域包括的経済連携(RCEP)などの地域経済連携協定の早期実現を通じた自由貿易体制の堅持でも一致した。

 会談終了後の記者会見で団長を務めた日中経協の宗岡正二会長は「厳しいことも提言したが、真摯に受け止めてもらえた。政治(問題)が解けてくると、ビジネスも良い関係になる」と述べた。中西氏も「今までいたずらに競合することもあったが、相互補完的な関係を再構築しようというのが全体のトーンだった」と評価した。(共同)