Thursday, September 20, 2018 10:28 AM

イラン原油、一時輸入停止 米制裁で元売り各社

 米国がイラン産原油の禁輸を各国に求めている問題で、石油元売り各社でつくる石油連盟の月岡隆会長(出光興産会長)は20日の記者会見で、イラン原油の一時輸入停止で各社が足並みをそろえていると明らかにした。各社は安定供給に支障が出ないよう、他の中東産原油を代わりに輸入する。割安なイラン原油が途絶え、ガソリンや灯油の一段の価格上昇が懸念される。

 日本は米国とイラン原油の輸入継続の容認を求めて協議しているが、米国の理解は得られていない。月岡氏は「一時的に輸入を見合わせながら、動向を見極めるのは各社一緒だ」と述べ、協議の結論が出るまで輸入を停止する方針を示した。

 トランプ政権はイラン核合意からの離脱に伴い、対イラン制裁の一部として、11月4日までにイラン原油の輸入停止を求めている。原油運搬にかかる時間などを考慮すると、元売りは制裁の1カ月以上前に代替調達を決断する必要がある。(共同)