Friday, September 21, 2018 11:16 AM

韓国、終戦宣言へ本格化 在韓米軍の制限懸念も

 韓国政府は20日までの平壌での南北首脳会談を受け、朝鮮戦争(1950〜53年)の終戦宣言の年内実現に向けた動きを本格化させる。訪朝期間中に、終戦宣言への環境整備として南北の軍の衝突防止策に合意。今後米国への働き掛けを強める方針だ。文在寅大統領の支持率が急上昇するなど韓国では南北首脳会談への評価が高いが、衝突防止策の合意で在韓米軍の活動が制限され、抑止力が低下するとの懸念も出ている。

 南北は首脳会談に合わせて「いかなる場合でも武力を使用しない」と明記した合意書を採択。南北軍事境界線付近の軍事演習や飛行の禁止などが柱で「大規模な訓練などは(常設協議体の)南北軍事共同委員会で協議していく」とした。

 韓国大統領府は「実質的な終戦宣言だ」と強調。南北間の軍事衝突の危険性がなくなったとアピールして、目標とする終戦宣言の年内実現につなげたい考えとみられ、文氏も20日、来週の米韓首脳会談で終戦宣言について議論すると明言した。(共同)